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 独弦琴

duxianqin.gif 独弦琴は、女子十二楽坊では雷滢さんが「劉三姐」で弾いている楽器。



 独弦琴は京語で「旦匏」といい、「独弦匏琴」ともいう。広西自治区防城の各民族自治県の京族に広く伝わっている。独特の民族的な風格と、濃厚な南国の色彩を有する。

 独弦琴は京族の古い民間弾弦楽器で、起源は驃国(ピュー。今のミャンマー/ビルマ)にある。独弦琴は西暦紀元8世紀にすでにミャンマー、ベトナム、東南アジア各国で流行していた。唐の貞元18年(802年)、驃国は唐王朝に対して楽舞を献上し、その中に独弦琴があった。独弦琴は最初、詩人が詩を吟じるのに合わせて伴奏するだけに用いられたが、後に発展して歌舞伴奏や、他の楽器との合奏になった(洞簫と一緒に演奏されることが多い)。今は独奏でも多く用いられ、また重奏や歌舞伴奏にも参加する。

 民族楽隊の中でも、独弦琴はよく色彩のある使い方をされる。
 独弦琴はハーモニックス演奏楽器であり、演奏手法は独特で、1本の弦の上で同時に二つの音を出すことができ、音色は柔らかく優美、ゆったりとした抒情的な旋律を表現するのに適している。
 独弦琴は現在、電子拡声独弦琴に改造されており、共鳴箱内に拾音器と拡声器を置いてある(拡声設備は外付けも可能)。音量は非常に大きくなり、音色はさらにしなやかに美しく、人を惹きつけるようになり、ますます独奏に適するようになっている。


 『新唐書』南蛮伝・驃伝にはこう記載されている。「独弦匏琴は、斑竹で作り、装飾を加えず、木を刻んで蛇頭とし、張る弦には車がついておらず、弦を頂に結びつける」。初期の独弦琴は、1本の毛竹筒(長さ1メートル、直径12~15センチ)の縦切り半分を琴体とし、開口部分を下にして、竹筒の表面の縦方向に一本の細長い竹皮を弦として張っていた。伝わっていくうちに改良が進み、竹で弦弓を作ってヒョウタンで共鳴器を作るものが増えて、今日の形に発展した。

 独弦琴の構造は単純で、琴身(共鳴箱)・ハンドル・弦軸・琴弦からできている。

 琴身は105センチ、木材を使って作ることが多い(竹製は少数ながらまだある)が、不規則な長方形の箱形である。右端が琴の頭で、高さ8センチ、幅12センチ。左は琴の尾で、高さ6.5センチ、広さ8センチ。琴身は面板・底板と、両側に側板をつなぎ合わせて作っている。側板はマホガニーあるいはカリンの木などの硬質な材木を採用して作ってあり、面板と底板はキリの木や松材の薄板を使う。面板の表面はアーチ型となる。
 琴の頭は方形の口が開けてあり、これは出音孔で、また琴弦を取り付けるにも都合よくなっている。木製または機械の弦軸を採用し、琴の頭の中に横向きに置き、両側の板の間に固定して、柄を回して側板の外に突出させる。

 ハンドルは牛の角か竹製で、ハンドルの上は弓張形なので、「弦弓」ともいう。ハンドルの下部には1個の装飾用の底なしヒョウタンがつけられていて、ラッパ型になっている。ハンドルは下の端を垂直に琴の尾部に差し込む。

 琴弦には鋼絲弦を使い、一方の端は弦軸上に巻き付け、もう一方はヒョウタンの口を通ってハンドルの下部につながっている。小さなヒョウタンは、さらに音響共鳴作用ももたらしている。ベトナムでは、独弦琴は葫蘆独弦琴(ヒョウタン独弦琴)ともいう。このヒョウタン形を小さなヒョウタンで作ったためである。

 現在、中国では大体木材を削って作っている。



 独弦琴演奏時は、琴を水平な卓上に置き、座って演奏する。琴を膝の上に置いて演奏することもできる。

 右手にはバチを持ち、小指と組み合わせて琴弦の各ハーモニクス点に触れ、手のひらは外側で軽く弦の3分の1から8分の1の所を触れて、ハーモニクスと基音の複合音を出す。
 左手はハンドルを引いたり押したりして、琴弦の張力を変え、高低様々な音を出す。ハンドルを引く時には琴弦は緊張し、音は高くなる。ハンドルを押す時には琴弦はゆるみ、音は低くなる。

 独弦琴の右手の技巧は弾き、引っかけるものだ。連続で引くのは、琵琶の「滾」奏法に似たような効果を出す。
 左手は柔軟によく変化して、多種装飾音効果を演奏することができる。技巧としては、揉弦・推・拉・拉揉・推揉、打・撞、揺、顫動音(トリル)、経滑音(ポルタメント)などがある。

揉弦:左手小指で軽く琴のハンドルを支え、左右に平均的に揺らし、弓で弾く楽器の揉弦効果と同じような音を発する。
拉:左手で琴のハンドルを外向きに引き、琴弦の音を高くする。
推:左手で琴のハンドルを内向きに推し、琴の音を低くする。
拉揉:拉と揉を組み合わせる。
推揉:推と揉を組み合わせる。
打:右手で弦を弾いた後に、左手の親指を外に向けて軽く琴のハンドルを叩く。
撞:右手で弦を弾いた後に、左手の人差し指を内側に向けて軽く琴のハンドルを叩く。
揺:打と撞を組み合わせる。
顫音(トリル):すぐに連打する。
上滑音:右手で弦を弾いた後、左手で琴のハンドルを引き動かす。譜の中では、どの音に至るかを明記しなければならない。
下滑音:右手で弦を弾いた後、左手で琴のハンドルを押し動かす。

 独弦琴の伝統曲としては、「高山流水」「騎馬」などがある。創作独奏曲としては「激戦辺陲」「漁村晨曲」など。


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