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朝日の誤報2:女子十二楽坊サイドに落ち度なし

 女子十二楽坊を目の敵にする朝日新聞誤報の「裏」記事の続報。こういう記事も出ている。
女子十二楽坊の版権問題、協会「侵害ではない」(中国情勢24)
 さらに、シンガポールの新聞(朝日報道の前)と、中国の新聞をそれぞれ訳してみた。その上で、この問題をまとめてみると、事実関係は以下のとおり。


●林志徳(アンドリュー・ラム)氏の主張
・中国のアルバムに未許可で収録された
・中国著作権協会からはちゃんと印税を受けていない
・日本からは事前に許可を受けた
・日本からの印税については問題がない
・曲名を変えたことには抗議中

●法的な状況
・中国でもシンガポールでも、事前に作曲家の許可を得る必要は全くないと規定されている。つまり、著作権侵害ではない。むしろ、奨励されている面もある。
・中国著作権協会に、制作者(王氏)から支払いは済んでいる(本来、その分は発売元から支払われるべきものを立て替えた)
・中国著作権協会も、売上高に応じた印税をすでに払っている(払っていない、というのは誤報)。
・それが「足りない」と林氏が主張して紛糾している。
・シンガポールの発売元は4月にその分の支払いを確約。
・支払い義務が残るのは中国・傑盛唱片であって、制作側ではない。

 したがって、朝日新聞が「著作権料も未払い」と書いたのは完全な誤報だし、「女子十二楽坊、曲を無断使用 所属プロ「中国では普通」」といかにも意図的で悪質な著作権侵害であるかのように報じたのは、明らかに名誉毀損だ。謝罪訂正記事をすぐに出すべきだろう。特に、合法であるものをわざわざ「中国では普通」というなくもがなの表現で見出しに取り上げ、「中国人はやっぱり著作権にルーズ」という印象を植え付けようと煽動した罪は重い。



シンガポールの新聞「影視明星」の記事より

シンガポール音楽家・林志徳と“女子十二楽坊”の著作権紛糾騒動

韓詠紅(2004-02-24)

 当地(シンガポール)の音楽家・林志徳(アンディ・ラム)はこう言う。
「大人気の中国“女子十二楽坊”は権利を取得せずに俺の3曲を採用し、そのうち2曲は題名も変えたんだ。今なお中国からの印税を受け取っていない」
 人気のある“女子十二楽坊”のレコード製作・発行会社は、当地の作曲家の著作権利益についての紛糾に巻き込まれた!

 当地の音楽家・林志徳は本紙の独占インタビューを受け入れてこう語った。
「中国で販売されている『女子十二楽坊魅力音楽』アルバムの中で、3曲が収録されてるんだ。それは《塞琳娜歌》(Selina's Song)、《蠢動》(Anticipation)、《鵑啼》(Song of Birds)だ。この3曲は俺の使用許可を得ていないし、中国の音楽著作権協会は今もまだ著作権を払ってくれてない。その上、2曲は曲名も変えられていて、《蠢動》《預知》(Foreknow)、《鵑啼》は《無詞》(NoWord)になってる。《無詞》は女子十二楽坊の出した《美麗動力(=Beautiful Energy)》、《自由》、《奇跡》アルバムにも収録されており、その中ではちゃんと林志徳(Andrew Lum)が作曲家だと明記されてる。この3枚のアルバムは現在シンガポールでも人気商品で、どこでもこのレコードは見ることができるんだ」

中国の音楽著作権協会:印税は800人民元

 林志徳は語る。
「女子十二楽坊のアルバムは2年前に中国で発行され、2002年に中国著作権協会に問い合わせたが、ちゃんとした回答はなかったね。それで中国著作権協会と、女子十二楽坊の所属する星碟唱片に対して、法律にのっとった対処をする準備をしてる。このほか、俺の著作権ブローカー会社のpeer musicにも法的対処をするつもりだよ。peer musicは俺の権益をすぐに保護してないからね」

 記者は、北京の音楽著作権協会に電話で問い合わせた。この協会の職員・陳志剛はこう言った。
「中国には“法定許可”という著作権についての条文があります。これはCDやカセットテープを出版するとき、必ずしも作曲家やその代理人に権利を得る必要はない、というものです。ですから、使用権を取得しなかったとしても、著作権侵害にはなりません。
 女子十二楽坊のレコード会社である星碟唱片の申告によれば、《女子十二楽坊魅力音楽》は中国で3000枚しか発行されていません。中国著作権の計算方式では、林志徳が得られる印税は800人民元(200シンガポール元)です。協会はすでに星碟唱片からこの著作権料を受け取っており、協会の規定に従って分配しています」

 しかし、林志徳はとても不合理だと思っている。
「このレコードは2001年から販売されていて、特にこの半年は非常によく売れているはずなんだよね」

 林志徳は自分の創設した新亜洲唱片公司(New Asia Record)で作ったアルバムで、女子十二楽坊の演奏している曲を収録していた。彼自身は1996年から1997年、温金龍と呂秀齢のアルバムを製作したが、その状況を説明する。

「《塞琳娜歌》《蠢動》《鵑啼》は、数年前、温金龍の二胡アルバムと、呂秀齢の琵琶アルバムに収録されてるんだ。この3曲は現在、《女子十二楽坊魅力音楽》アルバムに入っている。このアルバムは中国以外にシンガポールでも販売されているね」

 この紛糾について、シンガポール詞曲版権協会の職員はこう語っている。
「シンガポールでは、他人の作品を翻録して出版するには、作者の同意を得る必要はない」

 当地の音楽製作人・許寰良はインタビューにこう答えた。
「他人が版権を得ずに創作に使用できるというこの条例の精神は、実はもともとの作曲家の権益を保護するものなんです。作曲家の創作物が一つの会社に独占されないようにするためのものですね。この条例は、一つの作品がもっと広いところで使われるようにするためのものです。それによって、作曲者はさらに多くの印税を受け取ることができるようになりますしね」

 本紙は、女子十二楽坊のシンガポールでの発行元、環球唱片に尋ねた。責任者は言う。
「弊社はアルバムの発行だけに責任があり、アルバムの内容やその版権については責任がありません」。

日本の印税は22万元以上

 十二人の中国の美貌の民楽演奏家で構成された女子十二楽坊は、2003年には日本、香港、東南アジアで大流行した。去年7月、このグループは日本で《美麗動力》(Beautiful Energy)を発行し、170万枚以上を売り上げた。今年初め、このバンドは香港でもブームを引き起こし、紅館での4回連続のコンサートは各回満員になった。
 この旋風は、最近、シンガポールにも及んでいる。環球公司が少し前に発表したところによると、女子十二楽坊は6月にシンガポールで公演する。

 女子十二楽坊が歓迎されている規模から作曲家が得られる印税、演奏税を計算すれば、非常に大きなものとなるだろう。林志徳は言う。
「日本で発売された《美麗動力》では、レコード会社は俺の《鵑啼》の使用権を得ているよ」

 日本の著作権団体JASRACの印税基準によれば、170万枚のアルバムの売上高から得られる印税は22万シンガポール元を超え、日本のレコード会社は林志徳にこれだけの支払い手続きを済ませている。
 しかし、曲名変更問題については、双方交渉中だ。

 彼は現在、シンガポール知識産権局と打ち合わせ、中国との交渉に協力してもらうよう当局に望んでいる。彼は言う。
「シンガポールで創作している俺たちが外国市場に入っていくのは、非常に困難だ。今、やっとこういうチャンスがあったわけだが、こういう難題にぶつかってる。俺は、この膠着状態が解決されることを望んでるよ」

林志徳の新アルバムは3月発行

 林志徳は、この件は自分の新しいアルバムの販売に影響すると考えている。《塞琳娜歌》と《蠢動》は、新アルバム《守候》(Matter of Time)の中の曲目である。このアルバムは3月に当地で正式発売されることになっており、初演は旧国会ビル芸術の家の3月26日開幕芸術節となる。
 《守候》は林志徳が3年かけて製作したもので、25万元の制作費を投資し、ニューヨークの著名なヒット・ファクトリー・スタジオで録音し、グラミー賞受賞者ゴー・ホトダ(Goh Hotoda)をエンジニアに招いた。ホトダのアルバム《新亜洲》(New Asia)は、アメリカの作曲コンテスト「世界音楽」のトップテンに入っている。
 《鵑啼》については、林志徳の旗下の三弦演奏家呂傑(Jesscia)の新アルバムの曲目となっている。これも半分できている。

林志徳はかつて倫敦愛楽楽団と共作

 38歳の林志徳は我が国(シンガポール)の有名な音楽家で、すでに15年間音楽を創作してきた。1994年、台湾の巨石唱片から中国語のレコード作成を依頼され、その後、華族器楽レコードを製作している。また、倫敦愛楽楽団と共作したことがあり、百老匯ミュージカル音楽の編曲を行なった。
 6年前に帰国して、1999年には経済発展局の19万元の資金援助を得て、シンガポールのレコード商標「亜洲雰団」(Ambient Asia)を発展させ、CDやDVDを発行してきた。そして2001年には新亜洲唱片公司を設立している。

“女子十二楽坊”著作権騒動 シンガポール音楽家が美女に議論をふっかける

金羊網 2004/02/27の記事 www.ycwb.com 本紙記者:陳明輝

 先日、シンガポールの音楽家・林志徳は、大流行中の中国“女子十二楽坊”民楽バンドが権利を取得しないでアルバムに3曲を採用し、しかも2曲については曲名を変え、「中国からの印税はまだ受け取っていない」と主張している。このため、法的な措置も考えていると発言している。

林志徳:“女子十二楽坊”は権利侵害

 林志徳は言う。
「中国で販売されている『女子十二楽坊魅力音楽』アルバムの中で、3曲が収録されてるんだ。それは《塞琳娜歌》(Selina's Song)、《蠢動》(Anticipation)、《鵑啼》(Song of Birds)だ。この3曲は俺の使用許可を得ていないし、中国の音楽著作権協会は今もまだ著作権を払ってくれてない。その上、2曲は曲名も変えられていて、《蠢動》《預知》(Foreknow)、《鵑啼》は《無詞》(NoWord)になってる。《無詞》は女子十二楽坊の出した《美麗動力(=Beautiful Energy)》、《自由》、《奇跡》アルバムにも収録されており、その中ではちゃんと林志徳(Andrew Lum)が作曲家だと明記されてる」

 そのため、彼は中国の音楽著作権協会と、女子十二楽坊の所属するレコード会社に対して法的対処をとる準備をしている。

中国音楽著作権協会:事前に許可を得なくても著作権侵害ではない

 記者は、北京の音楽著作権協会に電話で問い合わせた。この協会の職員・陳志剛はこう言った。
「中国には“法定許可”という著作権についての条文があります。これはCDやカセットテープを出版するとき、必ずしも作曲家やその代理人に権利を得る必要はない、というものです。ですから、使用権を取得しなかったとしても、著作権侵害にはなりません。
 女子十二楽坊のレコード会社である星碟唱片の申告によれば、《女子十二楽坊魅力音楽》は中国で3000枚しか発行されていません。中国著作権の計算方式では、林志徳が得られる印税は800人民元(200シンガポール元)です。協会はすでに星碟唱片からこの著作権料を受け取っており、協会の規定に従って分配しています」
 しかし、林志徳はとても不合理だと思っている。
「このレコードは2001年から販売されていて、特にこの半年は非常によく売れているはずなんだよね」

 ある音楽家は、こう述べている。
「他人が版権を得ずに創作に使用できるというこの条例の精神は、実はもともとの作曲家の権益を保護するものなんです。作曲家の創作物が一つの会社に独占されないようにするためのものですね。この条例は、一つの作品がもっと広いところで使われるようにするためのものです。それによって、作曲者はさらに多くの印税を受け取ることができるようになりますしね」

“女子十二楽坊”社長・王暁京:著作権は発売元から支払い

“女子十二楽坊”社長・王暁京は取材を受け、著作権を支払うべきなのは「発売元」であって「制作者」ではない、と述べた。

 王暁京は言う。「当時、林志徳の4つの作品を用いることになったとき、この曲の作者は誰かわかりませんでした。私はレコードを作ることになったとき、これらの曲はいい曲だと思ったので、改変して女子十二楽坊のアルバムに収録することにしました。その後、作者が林志徳であることがわかったのですが、これらの曲のタイトルの中国語名はわからず、英文のみでした」

 そこで、彼は中国音楽著作権協会に800元の版権費を支払い、協会はこれを林志徳に支払った。

「一つの歌曲で200元、これは中国の版権条例(著作権法)の規定によるものです。なぜなら、私は彼のもとの作品をそのまま使ったのではなく、その作品を改編して使っているからです。たとえば、私が直接、張学友が歌った《吻別》を収録すれば、それは著作権侵害になるでしょう。しかし、彼の曲だけを取り入れ、さらに編曲をし、歌うのが張学友でないとすれば、それはもともとの作曲者に先に知らせる必要はないのです」
 そして、彼はまた付け加えて言った。
「当然、1曲あたり200元というのは、もともとの2000枚の発行枚数をもとにしています。これ以上の売り上げが合った場合、版権費は発売元の方から支払われるべきです。実際、800元だってもともとは発売元が負担すべきであってわたしたちの負担するものではないのですが、わたしも言い争うことはせず、前もって立て替えておいたのです」

 彼が言う女子十二楽坊のレコードの中国国内発売元は傑盛唱片公司、東南アジア地区では環球唱片公司、日本では別の日本でのレコード会社である。「わたしはよくわからないが、日本の会社は20万シンガポール元を支払っていると聞いています」と王暁京は言う。

 王暁京は、林志徳がこのように大々的にメディアで言い立てているのは、実際には「売名行為」である、という。
「2002年に彼はわたしのことを知っていました。わたしは「800元を中国著作権協会に渡してあるから、あなたはそれを受け取ってください」と伝えたのです。今ごろ彼が昔のことを持ち出したのは、女子十二楽坊が流行しているのをみて、この機会を利用して自分を売り込み、社会的地位を高めようとしているのではないでしょうか」

 林志徳の「訴訟要求」について、王暁京は何もコメントしなかった。なぜなら、自分は完全に「法律に基づいて行なってきたから」という。

環球唱片:必ず4月にお金を払う

 記者はこのあと、環球唱片公司の副社長・李文偉に電話取材した。彼は環球唱片はまさに「国際的な慣例に従って」4月はじめには林志徳に版権費を支払うことを約束した。

 李文偉はこのように説明した。「環球唱片は国際的なレコード会社であるから、関連する版権法規に従って、収録した音楽作品の作者には版権費を支払う。版権費の額は、レコード中の作品が占めるパーセンテージと、実際の販売高によって計算される。版権費についての最終額は、レコードの実際の販売高は企業秘密なので表わせない。だから、最終的に林志徳に支払われる版権費の額は機密である」

 傑盛公司の責任者・肖氏は、自分はこの件について詳しくないため、さらに状況を調べてから発表することにしたい、と述べた。(子琦/編集)

図版キャプション:女子十二楽坊の最近の不利な噂は、「出る杭は打たれる」という言葉を実証している




コメントとトラックバック

[No.1] 投稿者:chan[2004年03月05日 23:51]

女子十二楽坊の版権問題、協会「侵害ではない」
発信:2004/02/28(土) 12:17:35

http://news.searchina.ne.jp/2004/0228/entertainment_0228_001.shtml

[No.2] 投稿者:chan[2004年03月06日 02:52]


プラティア・エンタテインメント株式会社からの公式見解は 2004 年 2 月 26 日付けで次のような形式で既に公開されていました :

「 女子十二楽坊、曲を無断使用 」 報道について

http://www.platia-ent.co.jp/press.html

[No.3] 投稿者:Andy[2004年03月16日 03:07]

大概有名になればなるほど、いろんな複雑なことが付き纏うでしょう。その複雑さに二通りがあります。
その一、当該「有名」のコピーを大量に生産し、世の中に送り込む。ボロモウケ。中国ならではの話。
その二、当該「有名」の悪口ばっかり言う(事実根拠まったくないのに、捏造)。専ら他とは格別的な存在をアピールする張本人の「売名行為」。また、それらをレベルの低い筆者(いわゆる一流新聞社所属)がウソツキ三流紙みたいな書き方で、都合のいいように仕上げ、上と同じように世の中に送り込む。「話題を提供する」と、メチャウレ。「言論自由の民主主義国家」という看板を掲げられている日本ならではの話。
どう思いますか?

[No.4] 投稿者:阿[2004年03月31日 17:50]

朝日新聞が3/31の16:00に楽坊の著作権料問題について誤報であることを認め、お詫びの文章を朝日新聞HPに発表しました。
http://www.asahi.com/culture/update/0331/008.html

[No.5] 投稿者:阿[2004年03月31日 19:03]

先々リンク先が無くなると思いますのでお詫びの文章だけ貼っておきますね。

■おわび

 2月26日付夕刊「女子十二楽坊、曲を無断使用」の記事で、曲が無断で使われ、著作権料も未払いだったとの記述は誤りでした。日本と中国で適正な法的手続きが取られていました。おわびして、見出しとともに訂正します。
3/31 16:00 朝日新聞社HP asahi.comより

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