テレビ番組のダビング依頼が掲示板に投稿されることがありますが、下手なやり方をすれば著作権法違反となる場合もありえます。そこで、法的な面から確認しておきたいと思います。ダビングしてもらいたい人、してあげようと思っている人はよくよく読んでください。今回の記事では、はっきり言わない微妙な言い回しになる部分がありますが、その辺は察していただければと思います。
掲示板への投稿より。
- 74投稿者:ずき達 投稿日:2004/11/11(木)16:53:04
投稿の一部に,テレビ番組のダビングをしてもらうように依頼する,またはするように申し出る,という投稿があり,やり取りが行われています。かく言う私自身もそれに横レス等で答えたりしていますが,やり方によつては著作権法違反となる場合があると思われ,何か注意を促す文章が「[説明]利用方法」あった方が良いかと思われますが,いかがでしょうか。
「[説明]利用方法」掲示板に,
【5】著作権・肖像権を守ってください。
【7】その他、日本国内法に著しく違反する内容の投稿は削除します。
の2項があり,それで大ざっぱながら「注意文」としてカバーできるのでは,とも考えています。
実は法律というものに私は弱く,ダビング依頼/応答が「個人で楽しむ場合」の範囲に収まるか否か,どのような解釈や運用が良いのか,を見い出せずにいるのですが,何かガイダンス等いただければ幸いです。
テレビ番組については、当然、テレビ局が著作権ならびに公衆送信権(放送権)を持っています。発売されたCDやDVDについては、作曲家の著作権、演奏家(=十二楽坊)・レコード制作者の著作隣接権、販売元の複製権などいろいろな権利(ひっくるめて著作権と言っていますが)が絡んでいます。
さて、著作権が難しいのは、これらの権利をガチガチに固めすぎてしまうわけにはいかない、という面があることです。例えば本の場合なら、適切な方法で適切な範囲で他の人の文章を黙って「引用」することが認められています。いちいち元の著者の許可を得ていたら、評論などまるで書けなくなってしまいますからね。そこで、きちんとしたルールの範囲内で、著作権を緩める規定があるのです。
CDやDVDの場合なら「複製権」に対して「私的複製」が認められています。これについては、音楽配信メモの津田大介さんの著書『だれが「音楽」を殺すのか?』に詳しいので、少し長めですが引用したいと思います(183~184ページ。この本はCCCD問題や輸入権など、音楽に関する著作権問題について非常にわかりやすく、詳しいので、特におすすめです。目次)。
著作権法の「私的複製」をどう考えるか?
業界が「違法コピー」と見なすカジュアルコピーだが、消費者の感覚的には「え? これが違法行為?」というものもあるだろう。音楽好きであれば、友人とCDを貸し借りして、それをテープやMDに落としたなんて経験は誰しも一度はあるはず。それを「犯罪なんですよ」と言われても、ピンとこない人の方が多いんじゃないだろうか。
ここでやっかいなのが、著作権者の許可なしに著作物をコピーすることを禁止している著作権法第30条に「私的使用のための複製」という項目があることだ。
(私的使用のための複製)
第30条 著作権の目的となっている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。
ここでポイントになるのが「個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用」する場合、「使用する者が複製できる」という部分だ。これは、家庭内など個人的な限られた範囲内で使用する目的で、使用する本人がコピーする場合は、著作者から許諾を得なくても自由にコピーしていいよ、という規定だ。ただし、使用する本人がコピーする必要があり、他人にプレゼントする目的でコピーすることはできない(厳密に言えば著作者から許諾を得る必要がある)。
どこまでが私的複製の範囲なのか?
ややこしいのは、この「家庭内その他これに準ずる限られた範囲内」という部分。どこまでが私的複製の範囲なのかということが法律で規定されていないのだ。買ったCDを家族のためにMDやCD-Rにコピーしてあげるのは、著作権法上間違いなく私的複製の範囲内になるだろう。だが、クラスやサークルなどの親しい友人にコピーしたMDやCD-Rをあげる場合、私的複製の範囲内になるかどうかはかなり微妙になってくる。
いくら「コピーしてあげた友人は家族同様の親しい付き合いをしているんです!」といっても、それが客観的に判断されなければならない。つまり、裁判で争われないとわからないのだ。どの程度の友人まで自由にコピーして良いかという点は、法律家によって意見が分かれている。「ごく親しい友人2~3人までだ」という人もいれば、「著作権法に私的複製の規定が盛り込まれた段階の国会の議論では50人程度を想定していた。したがって50人程度まではOKなのでは」という人もいる。
残念ながら、一体どこまでが私的複製の範囲内なのかということをめぐって争われた裁判や判例はまだない。結局のところ、どこまでが私的複製にあたるかは、現状では裁判官でない限り誰も明確に判断できないのだ。
つまり、「どこからどこまでがOKとはっきりと言うことはできない」というのが結論ということになります。
この津田さんの文章は音楽を念頭に置いていますが、はっきり言わせてもらうと、音楽CDやDVDは「買え」。十二楽坊の正規版は音質・画質もいいし、ジャケットとかも値打ちあるんで「買え」。以上。
ですが、テレビ番組の場合は放送してないとか録画しそこねたとかテレビ持ってないとかいう人は後から手に入れることができなくなりますから、買うに買えない場合が多々あると思います。そこで違法にならない条件を考えてみますと……
とりあえず、親しいファン同士が「今回の番組を録り損ねたよ~」「じゃあダビングしにうちまでおいでよ」というのであれば、これはまあセーフかなあ、という感じでしょうね。あるいは「じゃあ、こちらでダビングしたものを送るから、それを自分で焼き増しして送り返してね」と親しい人数人のみに送るのであれば、とりあえず可能だと思われます。使う人自身が複製するわけだし。少なくともこういう大義名分があれば、私的複製と主張することはできると思います。
しかし、例えば「ダビング可能です。ご連絡ください」と掲示板に載せたとしたら、これはもう一般に向けて広く募集してしまっているわけで、「私的複製」の範囲を逸脱した違法行為とみなされる可能性が極めて高いでしょう。
また、ダビング料を受け取ってダビングしてあげるようなことが仮にあったとすれば、これは不正コピーしたものを不正に販売したということになりますから、いかに個人的にやっているつもりでも明らかな犯罪です。送料+DVD(やビデオテープ)の原価だけなら? いや、そもそも「原価だから販売ではない」という言い訳は成り立ちませんし、また「もらう人が自分で」ダビングしているわけじゃないからダメということになります。
では、DVDやテレビ番組をキャプチャした画像を掲示板に投稿したり、あるいは動画にしてネットで公開するのは? 別にそれで金をとってるわけじゃない、というのは言い訳になりません。明らかに著作権法違反となります。ネットでの送信については「公衆送信権」という権利を得る必要がありますが、著作権者(発売元やテレビ局)の許可なくネットに公開するのは、その権利を侵害することとなります。あ、外国でもだめですよ。外国のサーバーからエッチ画像を公開していた日本人が、日本の法律に従って逮捕された例はすでにいくつもありますからね。
というわけで、掲示板でのルールは以下のとおりとしたいと思います。
よくわからない場合は管理人までメールでお問い合わせください。
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コメントとトラックバック
[No.1] 投稿者:啓道館[2004年11月13日 22:56]
当方も上記のようなことは特に気をつけて自分のところを運営しています。
でも、できればもうちょっと早くこのルールを明示しておいた方が良かったと思います。
残念なことにこの資料館で知り合った方同士の物のやり取りで、私の方に金銭面でのトラブルの報告が来ています。
[No.2] 投稿者:松永[2004年11月13日 23:23]
金銭が絡むとややこしいことになりますねえ(;´Д`)
少なくとも金銭の授受だけは禁止というのは早めに書いておいた方がよかったかも。
掲示板でのトラブルについては基本的に当事者間の問題とさせていただきますが(管理人は自分の投稿以外に法的な責任を持ちません)、まあ道義的な責任というかトラブルがあったら気にはなるので、そういう場合はご一報いただければ幸いです。
[No.3] 投稿者:[2004年11月14日 12:59]
啓道君!類は友を呼ぶのだよ・・・(ププッ)
[No.4] 投稿者:[2004年11月14日 13:26]
>どこまでが私的複製の範囲なのか?
>、どこまでが私的複製にあたるかは、現状では裁判官でない限り誰も明確に判断できないのだ。
これについて私見として補足させて頂きます。
どこまで私的複製に当たるかは、今のところ、判例がでていないと言うことですが、今後もその規範となる判例が出される可能性は低いと思われます。
この点は、法律家の間の論点として残りつつ、個別具体的に判断されると思います。
また、法律論ではなく立法論になりますが、どこまでが私的複製の範囲内であるかということを法律で決定することも困難です。
(いわゆる私的自治の範囲を侵すことになるため)
さらに、裁判官も判断できるか(明確な基準を定立し得るか)と言われると、かなり難しいと思われます。
すなわち、下級裁判官(地方、高等裁判所)が判断できるのは、個々の事例に即した判断に限られるので、これを一般化して、規範を定立することは難しいと思われます。
となると、後の判決に対する拘束力を有する最高裁まで行く必要がありますが、費用対効果を考えるとそれも実際には難しいでしょう。
以上のことを考えると、現実的には掲示板ルールとして、ある程度妥当な範囲を決めてしまって、それに従ってもらうのが最善の策だと思います。
>松永 様
>外国のサーバーから画像を公開していた日本人が、日本の法律に従って逮捕された例はすでにいくつもありますからね。
この部分は著作権がらみですか?
[No.5] 投稿者:松永[2004年11月14日 16:17]
二つ上の投稿、200.161.6.57=ブラジルの串を使えば素性がばれないとおもってたら大間違いだよ。つーか、ここに来てる時点であんたも同類(嗤)。
一つ上の匿名さん、最後の指摘は著作権がらみではありませんが、「外国だから何をやってもいいというわけではない」という実例として挙げました。
[No.6] 投稿者:4です。[2004年11月14日 17:54]
>管理人 様
>最後の指摘は著作権がらみではありませんが、「外国だから何をやってもいいというわけではない」という実例として挙げました。
ご回答ありがとうございました。
著作権に関する点に関しては、管理人様の意向がベストであることを申し上げたかっただけです(たぶん、私の素性もおわかりだと思います(笑))。
ちなみに、刑法は、被害者、加害者、場所のいずれかに日本人(日本法人含む)、または日本が含まれれば、基本的に適用されます。
(もちろん、細かい部分で違う部分もありますが、そう思っておいてほぼ間違いありません。)
[No.7] 投稿者:ずき達 (鈴木 達也)[2004年11月15日 10:57]
松永様:私の質問に対し,いろいろまとめていだき,ありがとうございます。
nifty 等の掲示板 (音楽関連か否かを問わず) では,ソースの貸し借りの禁止,海賊版等のソースを話題とすることの禁止,歌詞,曲,コードネーム等の記載の禁止 (「引用」であっても禁止している所もある),等を厳しく行っている所もあります。こちらのサイトでも,何かしらの方向付けがあった方が良いと思いましたが,私自身が,法律にあまり詳しくなく,また話術・文術が不足であるため,質問させていただいた所です。
そういう私自身も「ダビング可の意思表示」を書き込んだことが何回かあり (今の所ダビング作業は行っていない),反省点の一つでもあります。
[No.8] トラックバック:「著作権ってナンだろう2」(野垂れ死に上等)[2005年05月17日 21:07]
[No.9] 投稿者:[2006年06月28日 01:08]
pressings Mardi!enigma gives:objected impeding justly
[No.10] 投稿者:[2006年06月29日 02:16]
rearrangement struggle milliampere Tehran Fenwick ...
[No.11] 投稿者:[2006年06月30日 06:21]
Romania evermore compiles.donor outperforms reticulating,bisector
[No.12] 投稿者:[2006年06月30日 16:03]
abounds,problematical play.pops gazette Caucasus?binaural kneecap
[No.13] 投稿者:[2006年07月01日 07:01]
gracing.illogically listless nonorthogonal ruination ... Thanks!!!
[No.14] 投稿者:[2006年07月02日 18:01]
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