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仲宝:13人の「時にはこんな日々」by りょう

投稿者:りょう  投稿日:2004/11/29(月)02:57:31

ちょっと普通にノーマル小説も書きたくなって立てました。

13人の年頃の女性が毎日一緒にいたら、たまにはこんなこともあるのではないかという、想像の短編集です。

主人公は1編ごとに変えますので、これなら自分でも書けるという方はどうぞ投稿して下さい。

ちなみにここはウケ狙いではないので面白さを期待しないでください(^^ゞ

「つまんない。」

窓辺にヒジをついてうかない顔してる仲宝が言う。テレビ局の楽屋での出番待ちの時だった。

「これでもう5回目よ。少しは元気だしたら?」

廖彬曲があきれた顔で隣に来る。仲がいいのでバオが不機嫌な理由は知っているがどーにも出来ない

「だってーお姉ちゃんが悪いんだもん」

バオにはお姉さんがいる。3日前久しぶりに留学先から実家に帰ってきたが、姉は帰ってくるなり、恋人ができたと言って彼の話ばかりした。母親は大変喜んで聞いていたが、甘えん坊のバオにとっては面白くない。そして連日デートに行きバオに全然かまってくれなくなった。

「いつもだったらご飯とかお買い物に連れてってくれたのに・・・・」

寂しかった。こうやってメンバーと一緒にいても気が晴れない、なんか孤独を感じるような・・・

「あーんつまんない!!」

「はい6回目。もうグズッてないでほら行くわよ。あ、いっとくけどカメラの前ではそんな顔しちゃだめよ」

うん・・・と寂しそうな目で言う。どーしたら元気になってくれるかしら・・ビンチュイはそっと呟いた。

十二楽坊の出番は短く、有名歌手と1曲共演とトークで終わった。バオは演奏中もずっとニコニコしてたが心は憂鬱だった。

 収録が終わって楽屋に戻ると、バオのかばんの上に一本のバラの花と一枚の紙が置いてあった。紙には”頑張れ!”とだけ書いてある。

「わあーキレイ・・誰これ?誰が置いたか知らない?」

メンバー全員の前で聞いたが、みんなさぁ~とキョトンとした顔で答えた。

「ファンはここに入れないし・・・王さんかな、梁剣峰先生かな。いいや、もらっとく♪」

あまり気にしなかったが、その贈り物は次の日もあった。

「今日もだ・・・黄色のバラと紙・・ほんとに誰だか知らない?」

2日も来ると思わなかったから少し不安になった。まさかストーカー・・・と思いバオが怪訝な顔をした時

「大丈夫ですよ。私は誰だか知っています。怪しい人とかではないですよ」

とメイクさんが微笑んで言ってくれたので安心した。そうか、じゃあありがたく受け取ろうという気になった。

「”元気だして”って書いてある。送り主はバオのこと見守ってくれているんだね。良かったね!」

励ますような笑顔でビンチュイが言う。バオはちょっとだけ笑顔になった。

その日からバオに楽しみができた。

「今日はピンクのカーネーションだ!それと・・・”笑ったほうが可愛いよ”か・・・えへへ、ありがと」

 その次の日も、「ユリだーきれい!”琵琶は楽しいかい?”・・・うん楽しいよ!」

 次の日も、「ガーベラかー。”今日もうまく弾けたかな?”・・・バッチリだったよ!」

いつの間にか花を持ちながら、紙切れに向かって返事をするのが日課のようになっていた。

毎日練習や収録が終わって鞄の所に行くのが楽しみ!バタバタ走って楽屋に戻ることもあった。

「なんかバオ元気になったねー。その見えない送り主のおかげかしら?」

張琨が髪をとかしながら言う。みんなも着替えながらバオを見る。

「うん、なんかね、見守られてるってゆーか優しい感じがして、気持ち悪くないんだ。不思議なんだけど」

「へえー、誰か思いあたる人がいるの?」

「最初ね、お姉ちゃんかと思ったの。でも違うって言われたしーでもなんか身近な人のような・・そんな気がするの。この励ましの言葉でそう思う」

なんかいいねーそういうの、ってみんなが口々に話始めたので、ビンチュイが耳もとで小声で言ってきた。

「そろそろ探してみる?送り主が誰なのか」

その言葉にバオはちょっと動揺した。楽しみが1つなくなるような気がして・・・

「・・・いいよまだ。正体知ったらもうこなくなるような感じするから」

「でも、もう一週間以上たってるのよ。送り主だってお花代に大変だろーし・・・」

忘れてた!花はいま高いんだった。それを思うとなんか申し訳ないような気持ちになってきた・・・

「私探すわ!お花の神様がだれなのか。そしてお礼言わなきゃ!私はもう元気ですって言うの!」

ビンチュイはニッコリ微笑んで「手伝うわ」と言った。バオが元気になったのがとても嬉しかった。

次の日から二人は周りをよく見て行動した。楽屋を一番最後に出たり、よくトイレに行ってみたり、楽屋に誰か入ったらこっそり見に行ったりしもして・・・

「なかなか見つからないねーでもちゃんとお花は来るの。ほら、今日は鉢植えのサイネリア♪」

「きれいねー。でも誰だかわからない・・・まさか本当に神様とか?」

ビンチュイがそう言うと後ろから張爽の笑い声がした。

「大丈夫だって!人間だよー、ヒントは身近にいる人!です」

なんで知ってるの?と言う間もなく、シュアンは笑顔で行ってしまった。なぜかシュアンはわかってる・・

次の日は日本のファンに向けてのメッセージ撮り。全員集合のあとは個人。バオは7番目待ちしてた。

すると先に撮り終えたビンチュイが大急ぎで駆け寄ってきた。

「バオ!いま楽屋に誰か入っていったの見たの!今ほとんど全員ここにいるのに・・・行ってみよう!」

「えっ・・・うん!私順番まだですよね?ちょっと行ってきます!」

スタッフとメイクさんにお願いしてちょっとだけ行かせてもらった。

二人とも軽く走っていた。そしてドキドキしていた。

会える気がする・・・いつもお花と応援をくれる人・・・私を元気にしてくれた人・・私の見えない神様に!

つくと二人でドアをバン!と勢いよく開けた。そこに居たのは・・・

「あー!ジェンナン、ソンメイ!」

ビクッっと体をびくつかせ驚いた表情で振り返る・・・周健楠と楊松梅だった。手には花を持っている。

「何・・してるの?・・まさか・・・二人が・・花の正体・・・・?」

バオが途切れ途切れに聞いてると、二人は顔を見合わせ「バレちゃったね」と笑った。

「だって、バオが元気の無い顔をするんだもん。心配だなっと思ってたらソンメイも同じ気持ちで。それで花を贈ることにしたの。でも直に渡しちゃ1日だけの喜びでしょ。だから姿隠して毎日こっそりってわけ」

真実を受け入れられず気が抜けたようにボーッとしてるバオを気遣って、ビンチュイが代わりに聞いた。

「そうだったの・・・じゃあなぜシュアンは知ってたの?」

「あれは偶然なのよ!私達が静かに置いてたら急にシュアンが入ってきてね、忘れ物取りに来たみたい。あーって笑顔で頷いただけで行っちゃったからバラしちゃうんじゃないかと心配だったわ」

「・・・・そっか・・・二人だったんだ・・・」

何を期待してたのだろう。男性だと思った・・いや違う・・わからないけど嬉しい・・なのに泣きたくなってきた

「ごめんねバオ。男性からのほうがよかったかな?でもね、私達は妹分のあなたがとても心配だったのよ」

ソンメイが心を読んだように言った。その言葉にバオはやっと素直に口を開いた。

「ありがとう二人とも!いつも一緒にいるのに気付かなかった。そうだよね・・・私お姉ちゃんはたくさんいるんだよね。いつも支えられて甘えてたのに・・情けないや。ごめんね、本当にありがとう!!」

涙が止まらない。そんなバオをジェンナンが優しく抱きしめた。

「そうよ、あなたは私達の大事な妹。寂しい時はいつでも甘えてきていいのよ・・・ね?」

四人とも微笑んでた。メンバーのみんなは私の大好きな家族!バオは包まれながら改めて確認した。

「さぁ、撮影に戻ろう!メイクし直してもらわなきゃね☆」

バオはもう、寂しくなんかない、元気です!!


  • 2004/11/29~12/01
  • written by りょう


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