少し前ですが、プラティアアカデミー 中国古典楽器スクールで揚琴と笛子の体験入学に行ってきました。楽器をいじってるだけで楽しいですね。以下、それぞれのレポートです。
先生は成燕娟さん。プロフィールがすごいです。
国立中央音楽大学卒。優秀な成績で卒業後、母校で教鞭をとりながらプロ演奏家として活動。皇太子殿下・秩父宮妃殿下そして竹下内閣より二度にわたり音楽会に招聘。服部克久と仙波清彦、西城秀樹、寺内タケシなど多数のコンサートに出演。小森和子との映画「西太后」に参加。また2000年外務省文化交流派遣により、東南アジア・ミャンマー・タイ・マレーシアにて公演。現在も多くの生徒に揚琴を教えながら日本各地で活躍中。
さて、揚琴は全部で140本の弦が張ってあります。まず、揚琴の中心に合わせてまっすぐ座るところから始めるのですが、その状態で揚琴を見ると目がちかちかクラクラしてきます。弦が多すぎて。もう、一体どこを叩けばいいのやら、という感じです。

ところが、ドレミ、ファソラシ、ド、のそれぞれのポイントを教わると、これが意外と簡単。自分が小さいときにキーボード系の楽器をやっていたこともあって(もう忘れたけれど)、弦楽器などに比べればかなり取っつきやすい印象もあります。

バチは2本、先の部分は、ゴムのチューブを切ってはめてあるそうです。ここは自分でゴムチューブを買ってきて細工すれば、取り替えることもできるらしい。
で、このゴムの方で演奏すると柔らかい音になるわけですが、その裏側、竹のむき出しの方で叩くともっと鋭い金属的な音だって出せるのです。音色がまったく違ってしまうのでびっくり。馬菁菁さんの紹介ではさらに柄の反対側で弾いたりすることもあるということでしたが、楽坊の演奏では両脇を叩いて打楽器的に使うこともありますね。
揚琴はスクールで貸してもらえるので、バチだけ買えば学べるようです。
弦の数が多いものの、調律の済んだ揚琴なら、叩けばちゃんと音程がとれます。二胡は弦が少ないけど、押さえる場所が難しいかも。どちらもそれぞれの難しさがありますね。
そうそう、調弦は一度やっておけばあとは長期間放っておいても大丈夫らしいです。購入時に楽器屋さんが調弦してくれるようですし。
大きな楽器ですが、持ち運びも可能。キャスターのついたトランクケース型のケースに入れていけます。背負うわけにはいかないけどね。
中国楽器の中ではリズムや音程のカギとなる楽器。西洋バンドでいえばキーボード役? 成老師の演奏も少し聞かせていただきましたけど、なめらかですごいです。透き通った音色はやや女性的で、演奏者も女性が多いみたいですね。起源的にはピアノのいとこのような楽器なので、鍵盤楽器をやった人には馴染みやすいかもしれません。
笛は王明君先生。裏話ですが、実はこの名前、歴史上の有名な美女・王昭君の別名だそうで、本当は女性名らしいんですね。でもスラッとした優しげなお兄さんです。
中国音楽院卒。東京芸術大学大学院 修士課程修了。
幼少より少年文化宮で各種の音楽に親しみ、北京中央音楽院(国立)付属中学に進む。1979年中央音楽院(大学部)に進む。82年学生改革により中国音楽院に移行。93年卒業と同時に同校民族音楽系講師に任命される。
1979年から1984年にかけて中国代表としてヨーロッパ、中近東及びアジア諸国・諸地域を歴訪。85年来日し、東京文化会館、青山円形劇場、江戸川文化センター、また地方では、大阪、広島、岡山などの各地でリサイタルを行う。1988年、東京芸術大学大学院に入学、1991年、修士課程修了。
1993年7月サントリーホールにおける国際作曲委嘱シリーズ(武満徹監修)のコンサート、また同年12月から翌年1月、上海と北京での譚盾(TAN DUN)作品コンサート。1994年、広島で開催されたアジア競技大会のオープニングコンサートにゲスト出演。精力的に音楽活動を展開中。
やっぱりプロフィールがすごいですねえ。
さて、体験入学だというのに王老師の講義はなかなか本格的です。笛には北方の梆笛と南方の曲笛があって、それぞれ吹き方からしても違うとかいった話を詳細に講義していただきました。その吹き方の違いも実演。梆笛は舌・息づかいで音を鳴らすので断続的、曲笛は指遣いで音色を変えるので音が連続する、という感じかな。それにしても、本当に笛一つでいろいろな音の表情が出てきます。

中国の笛の特徴は、何といっても薄い膜を貼ること。これがないと音がなりません。その貼り方のコツも実演していただきました。いざとなったらセロテープでもいいらしいですが(笑)、そのまま貼ると音の響きがちょっと違う、というか日本風ののっぺりした音になってしまいますね。中華風の響きにするにはちょっとコツがあります。
ところがこの笛がまたむずかしい。試しに吹いてみたのですが、最初は音さえも鳴らない。まあ、そんなものです――一般的には。ところが、王老師にちょっと角度や姿勢を修正してもらうと、その直後にちゃんとした笛の音が出ました! これはちょっと感激したかな。しばらく指導を受けると、当日の体験入学参加者全員が曲がりなりにも音が出てしまいました。「普通は一回目では音が出ないのに……」と先生も驚くほどでしたが、もちろんそれは的確な指導があればこそ。

そこで教わった裏技、ボールペンのキャップで音を鳴らす練習をするといいそうです。これできちんと音が出れば、笛子も大丈夫だとか。というわけで先生が試しにボールペンキャップ笛を吹いてみると……これがまたきれいな音色。息づかいの角度や勢いですべて変わってくるというのがよくわかります。
というわけで体験入学で感じるのは、中国楽器の楽しさです。楽器をいじるだけで楽しく、気分も明るくなってきたりしますね。実は恵比寿におじゃまするたびに展示されてる揚琴を叩いてみたりしてます(笑)。
講師陣も最高級の演奏者なので(まだこのブログでは書いてませんが、琵琶の邵容さんが教えてくださるなんて普通信じられない)、中国古典楽器スクールは楽しみながら確実に学べるクオリティの高い教室だ、と断言していいと思います。宣伝のお手伝いというわけではなくて、ホンネの部分でおすすめ。
Powered by
Movable Type 3.2-ja-2
コメントとトラックバック
[No.1] 投稿者:高麗彌彦[2005年05月24日 09:01]
揚琴の音色とかもし出す雰囲気はなんともいえないものですね.突然メールしますが今朝たまたま職場で見ました。ちょっとお願いなんですけど、よく駅なんかでストリートパフォーマンスで揚琴を聞くことがあったんですが、そういう方で出張演奏なんかしてくれる日とはご存知内ですか・?もしご存知でしたら教えていただきたいのですが・またはどういったところへ問い合わせをすればわかるんですかね.至急探しているのですが・・・
トラックバック(参照元逆リンク)用URL
http://www.twelve-girls-band.info/mt/mt-tb.cgi/490
この記事へトラックバックする場合は、このトラックバック用URLを、あなたのウェブログ等の投稿ページの「トラックバック先のURL」欄に入れて更新してください。参照:3分でわかるトラックバック
コメント(ご意見・ご感想)を投稿する